教員の常識は世間の非常識

教員の常識は世間の非常識

 

 数年前に子どもが市役所に就職した。改めて教員の仕事が世間の常識といかにずれているのか考えさせられた。よく教員の常識は世間の非常識と言われてきた。実際に職員室にいると気が付かないことが多かった。今はSNSなどの情報により、世間の様子が分かるようになり、改めて教員の世界がいかに常識外れなのか考えさせられるようになった。

 とにかく自腹で購入することが多い。

 

パソコン

 今でこそ職員室のパソコンは1人一台用意されるようになった。10年ほど前には学校用には教員30人程で2台しかなかった。そのため、家から自分のパソコンを持ってきて自分の席で文書を作り、USB に保存後共用のパソコンで印刷していた。自分のパソコンなので、当然自腹。5年で買い替えるとするとその度にソフトも入れると10万ほどの出費になる。まだ一太郎で文書を作る必要があったので、別に購入する必要があった。

 指導案などの文書は家庭で自分のパソコンを使って作成することが普通だったし、当然のことと考えていた。

 

文房具

 教員として必需品の一つに赤ペンがある。学校以外ではまず使うことはない。しかしこれも用意されてはいるが、気に入ったものは自腹で買うしかない。

 

教育書

 教員にとって読書することはとても大切であると言われている。そのために本を買う。授業研究などに当たると本屋で3冊ほど購入することもあった。しかし、これも自腹。その頃には必要なものを自腹で買うということに迷いはなかった。読書するのが教員の資質の一つとも考えていた。

 これも独身のうちは良かったが、結婚してからは必要な本に限定するようになった。

 

教員のブラック化も含めて、今まで当然のことと思われていた。残業代がつかないことも当然であると考えながら12時近くまで働いていたこともある。何とか普通の企業並とは言わないが、安心して仕事ができる環境を作って欲しい