サピエンス全史

サピエンス全史

 

 自分たち人類はどこからきてどこへ行くのだろう。還暦・退職そして人生のゴールが見えてきた時に考えるようになった。それに少しでも解答を示してくれればと思い「サピエンス全史」を読むことにした。消費税を入れると二千円を超えてしまう。上下揃えれば四千円。ランチだったら家族で行くこともできる。

 

歴史の見方が変わる

 植物に使われているサピエンス、狩猟時代から農耕時代に変わり、サピエンスは貧しくなったなど、今まで学校で教えられたり、教えたりしてきた歴史とは違う面からサピエンスの歴史を見ている。

 

人が作ったヒエラルキー

 特に教員として心に残った部分が「ヒエラルキー」(階層)に関する部分である。社会や時代が変われば今まで当然だと思っていたことが変わってくる。

ヒエラルキーは昔からあり神話と結びつくことで誰も疑っていなかった。特に男女の差については当然のように受け入れていた。しかし、疑ってみるとこの男女の差は生物学的には説明できない。今まで学級の担任をしていたが知らないうちに「男だから」「女だから」というレッテルを貼ってきた。女の子なのに活発。男の子なのに大人しいなど。しかし、男の子と言う生物学的な分類と活発という性格との間には何の関連もない。それでいて男の子は「男らしく」生きることを強要されている。現状でのアフガンなどその典型だろう。

 

貨幣の成り立ち

貨幣についても、今までその存在を疑うようなことはなかった。しかし貨幣の成立の歴史を疑うようなことをしてこなかったことに問題がある。しかし相互の信頼関係がなければ紙幣は紙1枚の価値しかないことになる。

このように、このサピエンス全紙を読んで感じた。これから下巻を読む。楽しみである。