父の日、母の日、作品展

父の日、母の日、作品展

 わたしの勤めている地区には「母の日作品展」というものがある。一企業が行っているのだが、問題は作品の募集が学校や保育園に任されていること。入学式が終わると学校にその企業から作品用の紙と参加賞が届く。

 そのために一企業の作品展のためにほぼ全員に作品を作らせる。

 問題なのは、家庭や子供の実情に合わないことである。そのために不幸になる人が出ることはなんとかならないのだろうか。

 

父子家庭は

 一番の問題点はお母さんのいない子どもへの対応である。募集規定には「家族でもいい」とはなっている。しかし、お母さんの絵を描いている中でその子だけ「おばあさんやお父さんの絵を描かせることになる。担任としても心苦しい。どのような思いで描いているのかと思うと申し訳ない気持ちでいっぱいになる。

 

特別支援学級の子供は

 特別な理由がない限り全員が出している。その中には特別支援の子供も含まれている。小学生なのにグリグリと丸が描かれているだけの作品もある。学校名、学年、名前も書かれているので誰が支援学級なのか分かってしまう。支援学級の担任をしていたときには保護者と相談した上で出さなかったこともある。

 

学校(教員)の仕事?

 自分の娘が小学生のころから行われていたので、20年ほどになるだろう。その商業施設には子供の作品で一杯になる。問題なのは学校の授業として取り組ませること。作品の取りまとめも学校の仕事である。流石にその業者の人が集めには来るが。

 結局は一企業の金儲けでしかない。母の日に合わせて作品展を開くことで子どもやその保護者に来てもらい「母の日のプレゼント」などを買うことでお金を落としてもらうために学校が協力していることになる。

 

 誰か、反対と言うことはできないのだろうか。