いじめに対する早期対応を

いじめに対する早期対応を

 

 小学校の学級経営で心を砕かなくてはならないこととして、いじめへの対応がある。人間の悲しいサガなのか、集まるとグループを作る。さらに少しでも違っていればいじめの標的とする。特に外国にルーツを持つ子どもの場合は深刻な問題である。

 今まで担当した学級にもいじめは存在した。しかし女子の場合発覚した時にはかなり根深い問題となっていることが多かった。問題は具体的な証拠を集めようとすると対応が遅れてしまうことである。

 よくテレビや映画でいじめを扱った作品がある。その中で「担任は何もしてくれなかった」という話が出る。「いくら演出とは言え、そのようなことがあるはずがない」と思っていた。しかし、現実には残念ながら、そのような状況もあるようだ。

いじめへの対応を考えていきたい。

「いじめは許さない」と宣言すること。4月学級開きで担任としての想いを伝えること。その中で「いじめは絶対に許さない」と言うことを忘れないように。担任のいじめに対する強い決意を伝える。

 いじめに対する情報を集める。いじめに対しては常にアンテナを張っておきたい。大変だが日記指導を行いたい。毎日日記を書かせていると、子どもの授業以外の姿が見えてくる。また、困っていることがあれば、何でも書いてよいと話す。これだけでかなりの抑止力にもなる。

いじめの可能性がるとき。まずできることから始める。いじめが発生するのは、当然担任の見ていないところ。掃除時間、下校途中も多い。いじめている可能性のある子どもは教室など担任の目の届く場所にする。席替えも担任が決める。間違ってもくじ引きなどで決めないこと。(席を離したり、いじめられている子の周りに正義感の強い子を置いたりすることなど)

指導については、難しい。余程はっきりとした事実がない限り保護者を呼んで指導ということはできない。しかし、いじめられている子から話を聞いたりすることはできる。いじめに関わっていない子供に助けてもらえるように頼むのもいいかもしれない。(そういった子どもは、結構どのようないじめがあるのか知っていることが多い)

いじめへの対応は担任にとって、一番面倒なことだし、一歩間違えば担任不審にもつながってしまう。しかし、解決は担任でしかできない。