子供を知ること

子供を知ること

 教員としてやらなければならないことの1つとして「子供を知る」ということがある。しかし本当に一人一人の子供のことを知っていると言えるだろうか。

 普通学級の担任をしているときには、もちろん知っていると思っていた。しかし、特別支援学級の担任をしていたときに、自分の自信は脆くも崩れ去った。それまでは「あの子は自閉症だから」とか「注意欠陥多動症だから仕方がない」など自分で勝手にレッテルを貼ってしまっていた。しかし、担任としてレッテルを貼ることがいかに無意味なのか考えるようになった。

 自閉症と診断されている子供でも、学習面で全く問題がなく学級のリーダーを任される子供もいれば全く言葉を出すことができない子供もいる。直前の予定変更があるとパニックになる子供もいれば、教室に入ることができない子供もいる。普通学級の担任をしているときには集団としてしか捉えていなかった。

 特別支援学級の定員は8名。普通学級の40名と比べると5分の1である。しかし、子供の違いは普通学級の数倍になるだろう。指導案を立てるときにも1時間の授業の中で一人一人の特性に合わせて子供がどのように学習を進めていくのか、どのような支援が必要なのか考えなければならない。学級に3名いれば指導案を3本考えなければならない。さらに関わり合いも考える必要がある。

 

 大切なことは

1 子供にレッテルを貼らない

 「彼は○○だから」などのレッテルを貼ると本来の特性を見間違えてしまうこともある。その子のことを見ることが大切

2 一人一人の子供を見る

 子供を高める方法は一人一人違っている。今日の授業で誰を高めるのか。そのために何ができるのか考える。

確かに難しいことだと思う。