絵本 おしゃべりな たまごやき

絵本 おしゃべりな たまごやき(作寺村輝夫 絵長新太 福音館)

 

 高校の頃、お弁当に中に必ず入っていたのが卵焼きである。朝早く起きて母親が作ってくれていた。今は夏休みなど給食がない期間は妻が弁当を作ってくれることが多い。時には外食でもと思うのだが、定年後の金銭的なことを考えると、ありがたい。妻はスーパーに行くたびに卵を買っている。昔は1日に1個以上食べるのはコレステロールが増えて良くないということだった。

卵焼きのこと思い出したので、今日は「おしゃべりな たまごやき」という絵本を紹介する。

ある国のある王様のお話。王様はぎゅうぎゅうづめのニワトリが可哀想になり鳥小屋の戸を開けてしまいます。にわとりが飛び出してお城の中は大騒ぎ。犯人を見つけようと兵隊まで出てきます。

お話の流れ、大臣たちが朝の挨拶に来ると、王様は「あ、うん。」と答えるだけ。子どもみたいな王様です。きっとどこかの国ならクーデターでも起こっていたかもしれません。それでも平和に過ぎていきます。ニワトリが逃げてしまったので、コックさんは卵焼きを作ることができません。王様は部屋に残っていた卵をコックさんに渡します。コックさんの作った卵焼きが話し始めます。終わり方は、大人の終わり方。

音読する時には、擬態語や表現を大切にするとこのお話の面白さが伝わります。

 

閑話休題

教員採用試験(小学校)の倍率が過去最低になったというニュースが出ていた。教員の仕事の魅力がなくなったのだろうか。仕事がブラックというのは今に始まったわけではない。教職についた頃は職員室にエアコンもなく、ストーブの暖房のみ。小学校はそれほどではなかったが中学校に行けば、日曜日の午後くらいしか休みはなかった。それでも倍率は今より高かった。給料だって一般企業はバブル絶頂期。どんどん上がっていく給料の話を自分には全く関係がないように聞いていた。

1番の違いは、それなりに地域の人からは尊敬されていたこと。生活費を削っても給食費は収めてくれる人がほとんどだった。子どもが体育の時間にふざけていて怪我をすれば、保護者の方から「迷惑をおかけしました」と連絡が入る。こんな時代だった。さらに今の子供達は保護者の目を通して教員を見ている。これでは今後も倍率が上がるようなことはないだろう。昔は良かった。