教師の服装について(朝日新聞の投稿に対して)

教師の服装について

 12月21日(月)の朝日新聞の投稿に「先生の軽装に中学生もやもや」と教師の服装について書かれたものがあった。全く学校の現状を見ていない。このように現状を把握せずに思いだけで投稿する人が未だにいる。その投稿者の息子さんが高校で教員をされているとのこと。その息子さんはスーツで教壇に立っているというものだった。この投稿者は高校のことは分かっているかもしれないが中学校や小学校の現状を理解していない。

 

 高校での教員をしている方は部活動の指導をしているのだろうか。朝の服装は分からな朝勤務が始まる前に部活の指導。勤務が始まれば職員の打ち合わせから、すぐに朝の会。そして授業が始まる。子供にチャイム着席と言っている手前、教師が遅れていくわけにはいかない。さらに授業と授業の休憩時間は子どもがトラブれば職員室にも戻って来ることができない。スーツで体育の授業を行う方が余程もやもやするだろう。休憩時間にも子供達と一緒にドッジボールで遊ぶ教員も多い。さらに授業が終わればまた部活。

 

 また、高校と違い昼食は給食で子供たちと一緒に食べる。休憩の時間ではない。子供の中には嘔吐してしまう子供もいる。スーツが汚れてしまっても、クリーニング代はどこからも出ない。数年前までは教室にエアコンが入っている公立学校はほとんどなかった。また今年はコロナでエアコンを入れていても窓は開けっ放し。それほど涼しくはない。

 

 このような実態を知らずに批判する人に対してこそ「もやもや」してしまう。

 

 自分の父親も教師だった。今のようなスポーツシャツもなかったのでスーツを着て授業を行っていた。低学年の担任をしている時に、子どもがポケットに手を掛けるので何着もだめになってしまったということを話していた。もちろん破かれても子供や保護者に請求することもできなかったそうだ。