絵本 もしもし おかあさん

絵本 もしもし おかあさん(作久保 喬 絵いもと ようこ 金の星社

 

 このコロナ禍のために、一人暮らしを始めた娘は正月にも帰ってこなかった。11月に一度帰ってきたが、それ以降帰ってこない。先日もLINEで妻に作り置きの作り方を聞いていた。基礎疾患を抱えている自分のことを心配して帰ってくることができない。声や姿はスマホを通して見ることはできるが、やはり距離を感じてしまう

今日は「もしもしおかあさん」という絵本を紹介します。3匹の子猫が生まれ、お母さん猫は大切に育てます。しかし、ある日急にいなくなったのです。子猫たちは新しい飼い主のところへ貰われて行ったのです。お母さん猫は一生懸命に探します。疲れて寝てしまうと夢の中で、子どもたちから電話がかかってくるのです。3匹の子猫たちが幸せに暮らしていることを聞き、安心するのです。

いもとようこさんの絵はあまり好きではありませんでした。しかし、このお話の場合、11匹のねこやねこ軍団に出てくる猫とは違います。しかし、「ねこのおるすばん」のようなリアルなねこも違うと思います。お母さんの暖かさを伝えるなら、この絵が一番合っているように思いました。

最初読んだ時には、みんないいところへ貰われてよかったと単純に思いました。しかし、このブログを書くためにもう一度読み直すと一生懸命に子供を探す姿を見て切ない気持ちになりました。しかし、この時期だからこそ読み聞かせをお勧めしたいと思います。

 

閑話休題

絵本は決して長いお話ではありません。小説と違い主人公の気持ちもあまり書かれていません。それだからこそ、読む年齢、家族構成や社会の状況などの環境によって受け取るものが違ってきます。学校での読み聞かせでは、気に入った本を1年に一回読むことができます。「100万回生きたねこ」を読んだ時には、読んでいて急に鼻の辺りがキュンとしてきて読めなくなってしまったこともあります。歳をとったのかなあ。