席替えについて考える。

席替えについて考える。

 

 常々学校内のことは全て意図的でなければいけないと考えている。席替えも同様である。しかし、若い先生を見ているとくじ引きで席を決めている人がいる。保護者から問い合わせがあったときに「くじで決めました」と言えば説明責任は逃れることができる。しかし、どこに誰が座るかは学級経営の根幹をなすものだと考える。

 流石に「視力や聴力に問題がある人は前の席にする。」ことは考えられていると思う。さらに「しっかり教える必要のある子は教卓の前にする。」ぐらいの配慮をしている先生は多いだろう。

 それでも学級を経営していくわけだから戦略が必要

 まず授業中活動している姿を思い浮かべながらグループを作る。「リーダー的な子」と問題行動のある子」、「孤立している子」には「誰とでも仲良くしてくれる子」。「話し合いでは積極的に意見を言う子」と「大人しく意見をあまり言わない子」などである。

グループができたら、教室の中にそれぞれのグループを配置していく。注意したいのは、後ろをすぐに向いたり、隣の子にすぐに手を出したりするような子は一番後ろの席にすることである。ついそういった子は前の席にしがちである。しかし、後ろを向いて授業を妨害したり、教師に対してすぐに質問したりと教室全体が落ち着かなくなる。注意していると授業が進まない。後ろの席というのは実は一番教師から見られる場所である。後ろがいないと言うことは、他の子からはその子が視界に入らないと言うことでもある。困っている子がいたら一度試してみることをお勧めする。

最後に実際に席に座らせて、黒板が見えないなどの問題がある子はいないか聞いて、席を決定する。

 

学年末が近づくと多くの学校で学級編制を行う。その時には何時間もかけて子供の学力や特性、問題行動など見ながら学級を作っていく。その時に学級をくじ引きで作るようなことはしないだろう。これと同じであろう。

 

閑話休題

1年生の担任をすると、保育園や幼稚園から送られてきた資料を見る。また連絡会では子供の様子を聞かせてもらう。その時には問題児として名前が出る子供もいる。保育園の先生から話を聞いていると担任したくないような気持ちになる。しかし、新学期になり子供たちが登校してくるとその心配はすぐになくなる。見方が変われば子供も変わるのだろう。