部活動の功と罪1
先日NHKで学校の部活動について取り上げた番組があった。これほど偏向した番組は見たことがない。まず、ゲストがオリンピックで活躍した為末氏。さらに中心に取り上げた学校は全国大会で優勝したこともある高校。多分顧問の先生は高校、もしかしたら大学でその運動をしていたんおだろう。部活動に対してプラスの面しか出てこないだろうと言う予想は当たった。番組の内容は部活を外部委託することでかなり楽になった部分と保護者の負担が増えたことがメイン。さらに、部活動の時間が減らないことに「勝った時の喜びが忘れられないから」全く勝者の目線でしかない。さらに「部活動の指導がやりたくて教師になった人もいる」保護者が部活動の指導をするようになった「保護者の負担が増え、部活動に参加できない子供も出てきた」など今までの教師が負担していた部活を認めるような内容。「休みの日には部活動でほとんど家にいなかった」と自慢げに言う教師。
それでいて「部活動は正規の教育活動ではない」「アメリカでは家庭の収入と体力が比例している」などの話が出た。
20年ほど前に小学校6年の担任をしていたときに、学校を休んで旅行(TDR)に行った子供がいた。理由を聞くと、中学校に入り部活を始めると家族で予行に行くことができなくなるからということだった。
その頃は正月しか休みがなかったなど、自慢げに話す先生が今は教育委員会にいたり、校長をしたりしている。さらに中学校で部活をやり、教員になっても部活の指導がしたいと思っている人は部活での人脈もあり、自分が取り組んできた部活の指導をする場合が多い。部活をやりに来ていると言って憚らない先生もいた。逆にそれほど活躍していなかった教員は、無理矢理体験したことのない部活の指導を任されることになる。ルールも練習方法も知らない先生が、4月から担当し7月には3年生最後の大会が行われる。これで公平な試合ができると言うのだろうか。
しかし、中学校において部活動がどれだけ負担になっているのか、考えられていない。私が勝って勤めていた中学校では、全員なんらかの部活に入らなければならなかった。なぜ正規の教育活動でない部活に全員入らなければならないのか。中学校に勤めた4年間のうち後半の2年間は科学部を担当した。1学期は運動ができない大人しい子供が多く、活動も低調。しかし2学期になると突然活発になる。それは体を壊したり、何らかの理由で部活動についていくことができなかったりの理由で運動部を辞めた子供が入ってくる。科学部がこのような子供たちの受け皿になっていた。