外圧でしか変われない学校

外圧でしか変われない学校

 

酷暑日が続く。職員室にはエアコンが入っていたが、子供たちがいるときにはエアコンのスイッチは入っていなかった。

数年前までは、この酷暑日でも扇風機だけを回して授業を行ってきた。しかし、熱風をかき混ぜるだけ。職員室に戻り水分を補給して教室に戻る。小学校では教室にエアコンを入れるという計画はあったが費用がかかるので、1年に1校。このままだと全校に配備されるまで20年近くかかることになる。

自分もエアコンが教室に入るようなことはないだろうと諦めていた。2台の扇風機がぐるぐると頭の上を回っているだけ。それでも全教室が一斉に扇風機を使うとブレーカーが飛ぶということも言われていた。

 

それが2018年に豊田市の小学校1年生の児童が熱中症で死亡した事件があった。記事によると

「11時には33・4度、正午には34・8度を観測。児童たちは水筒持参で、こまめに飲むよう指示していたという。教室にはエアコンはないが扇風機が設置されており、戻った際も動かしていた。」とのことだった。

 

 この事件があっても、学校へのエアコン導入はそれほど早くならなかった。しかし、一部の市がエアコンの導入を決めるとそれからが早かった。勤めている市でも1年でエアコンが入った。今回のコロナ禍ではエアコンを入れながら窓を開けて換気するという非効率なことをしているが、環境としてはかなり改善された。

 

 コロナ感染対策も残念ながら現状では十分な対策が行われているとは言えない。マスクとソーシャルディスタンスだけでは感染を防ぐことができないことは明らかだろう。現在夏休みなので学校では目立ったクラスターは発生していない。しかし、2学期が始まる。小学校ではほとんどの子供がワクチン接種の対象となっていない。

 

 コロナの感染対策については、外圧が発生(校内でのクラスター発生)以前に有効な対策を実施してほしいものである。