ブラック校則について2

ブラック校則について2

 では、どうしてこのようなブラック校則が無くならないのだろうか。私の勤めている学校では公立小学校なのに制服がある。(ご立派な伝統校でもない)周りの小学校では、制服を着ている学校の方が少ない。制服がどうして無くならないのだろう。

 今まで何度も保護者にアンケートを行なっている。その度に僅差で制服が勝ってしまう。校則は保護者にとって宿題のようなものではないだろうか。その点から考えてみたい。

 

勉強しろと言ってもやらないが宿題ならやる。→校則だと言えば守る

 多くの保護者から子どもが宿題以外やらないという話をよく聞く。つまり保護者も宿題なら勉強させることができるというわけである。校則も同じ。派手な服や髪型も保護者では止めさせることができないが、「校則だから先生に怒られる」と言えば保護者の言うことを聞く。

 

校則をすり抜けたい子供

 この校則も教員の立場から考えてみたい。冬場のマラソン大会では原則半袖、ハーフパンツで走る。下着を許可すれば、半袖の下に長袖のアンダーシャツを着ていても指導ができない。ハーフパンツの下にタイツを履いてくる子供も出てくるだろう。校則で決められていなければ、何をやっても自由という子供もいる。

 もちろんこのようなことをするのは、高学年の一部。中には、細かいところまでは決められていない校則もある。保護者に配られた「校則」では「中学生らしい髪型」となっている場合がある。細かく「ツーブロックは禁止」など書くと「リーゼント」「モヒカン」など全ての髪型について書かなければならない。

 

校則が守れないと思ったら

 もし、理由があってアトピーなどで下着を着ないといけないのなら、担任に相談すべきである。校則の中には抜け道のあるものもある。例えば「携帯は持たせない」と言う決まりになっているが、保護者が言えば持たせることができる。しかし、「携帯を持たせることができる」と言うのは保護者には伝えていない。

 

画一化した指導で子供を伸ばすことができるとは思わない。学級の全員が宿題のように同じ課題に取り組み、校則に従って同じ髪型、服装だったら逆に気持ちが悪いと思わないだろうか。