卒業式の裏側 1

卒業式の裏側 1

コロナ前の卒業式について少しお話をして行きたい。(自分の勤めていた地区での話なので、県や市町村が違っている可能性大)コロナのために随分卒業式も姿を変えてしまった。コロナ後の卒業式は練習も少なく、簡素になった。本来卒業式はこれでいいのかもしれないと考えている。ではコロナ前はどのような卒業式だったのだろうか。

6年生の3学期は忙しい。

卒業文集を作る

3学期が始まると、早速係を決めて文集作りが始まる。原稿用紙にまず書かせる。昔は誤字脱字のみ見ればよかったが、この頃は大人になって見返しても問題のないように配慮する。(テレビでその人が書いた卒業文集が映されることもあるので)将来の夢もきちんとしたものにする。

「将来〇〇しそうな人これはまずNG。」20年ほど前はかなり流行っていた。しかし、子供たちは何も指導しないとエスカレートしていく。「お笑い芸人やユーチューバーになりそうな人」ぐらいならいいのですが、「将来泥棒になりそうな人」など一種のいじめにもつながる。

卒業式の準備を始める。

卒業式で行う「呼びかけ」の原稿を作り始める。入学してから心に残ったこと、委員会の思い出、保護者や地域の人、教員に対するお礼の言葉など。一応は子供達の言葉の中から拾っていく。

並行して2月には「卒業生を送る会」の練習がそれぞれの学年で始まる。5年生の子供たちが中心となって全校を初めて動かす。実際には5年生の(成長)ための送る会だと思っている。

3月に入ると卒業式の練習が始める。コロナが流行る前は「旅立ちの日に」や校歌の練習が始まる。歌が聞こえてくると卒業式が近づいてきたことを感じることができた。卒業式の練習は6年生のみの練習から始まる。卒業するという気持ちもだんだんできてくる。教室には「卒業まであと○日」というカレンダーが見られるようになる。

 

 コロナさえなければと強く思う。しかし、コロナが治ったとしても前のような卒業式には戻らないだろう。それは、今まで惰性で行ってきた部分、練習があったこと。コロナによって何が本当に必要なのか見えてきたことによる。