卒業式の裏側 2

卒業式の裏側 2

卒業式の練習が始まる。小学校の思い出のアンケートを出す。1年生、2年生と分けて書かせる。そのアンケートを元に「呼びかけ」の原稿が出来上がる。全員の子供が一言言えるように役割を振っていく。声が大きくてよく通る子。児童会で活躍した子など適材適所を考える。3分の1程は今までの年と同じ言葉を使う。思い出の部分はできるだけ作った本人がその言葉を言うように考える。それでも抜かすことができない決まり言葉もある。原稿を考えながら子供の姿を思い出す。

実際に体育館での練習が始まる。歌と呼びかけが中心となる。そして名前を呼ばれて、返事をして校長のところまで卒業証書を受け取りに行く。礼、歩き方、卒業証書の受け取り方の練習を行う。

練習を始めることで卒業に向けての心構えができていく。さらに卒業証書をもらうときに担任が一人ずつ名前を呼ぶが、その時に間違えて読んでしまってもそのまま返事をする練習まで行う。何度も練習するにで、新鮮味がなくなってくる。途中で一度「本当に卒業する気持ちがあるのか」と喝をいれる。ここで子供達に対する思いを伝える。

さらに練習の終盤には、来賓挨拶の時の礼の仕方の指導をする。来賓には今まで担任していただいた先生にお願いする。来賓の挨拶の練習ではあるが、担任した時の話や卒業生に対する花向けの言葉をお願いしている。(事前にお願いしておく)

前日、黒板に絵を5年生の子供や教員が描く。一部分は残してもらっておいて、担任が最後の言葉を書いて黒板は完成する。

卒業式当日。女性の担任は袴を着ることが多くなった。着付けのために、朝5時に起きて美容院へ行ったなどの話を聞く。男性教員は礼服を着るだけなのでそれほど手間はかからない。教室や昇降口で子供達を出迎える。教員はほとんど何かしらの係分担があるが、6年生の担任は仕事がない。

教室から体育館までは先導して行くが、入場してからは子供たちだけで進めていく。特に「呼びかけ」「歌」「退場」は担任としては子供達を見守ること以外何もできない。「歌」は一生懸命に涙を堪えている子、もう肩をしゃくり上げている子、逆に何事もなかったかのように堂々と歌う子など様々。この瞬間が一番好きである。

そして退場して教室に戻ってきた子供達に「卒業おめでとう」と言い、卒業式が終わる。