日本語は難しい3(日本語教室から)

日本語は難しい3(日本語教室から)

 

 日本語教室に来ている子どもたちの指導で一番困るのが、漢字の指導である。読む方では一文の中で読み方が2通り以上出てくる場合もある。例えば算数の問題で「この表(ひょう)に書いてあるものをグラフに表(あらわ)せ」など、今までは意識しないで普通に取り組ませていたが、日本語教室に来ている子どもたちには読むだけで難解であろう。さらに字が読めなくても算数の問題など解いていってしまう。担任の先生から、算数や他の国語以外の教科のテストにルビをつけて欲しいと頼まれれば喜んで行うのだが。

 さらに、漢字を書く場合、字を図形として覚えている。そのために書き順を意識して書かせることはかなり難しい。日本人の子どもはパーツとして覚えている。「へん」と「つくり」から漢字ができていることや漢字の意味などが分かっていれば、書くこともかなり楽になる。

今日は5年生の子どもに熟語の説明を行った。一つ一つの漢字の意味から入らなくてはならない。拙い英語を交えて説明していく。「読書」は「read a book」ということになるだろうか。

 よく一緒にやっている先生には、「ハングルで質問されたらパニックになる」と言っている。実際に子どもたちと同じ環境に置かれたらノイローゼになってしまうだろう。だから同じ国にルーツを持つ子供で集まって遊ぶというのは仕方がないと思う。またYouTubeなどで動画も見ることができる。そのことで日本語の習得が遅れてしまうのは仕方がない。

子どもたちはよく頑張っていると思う。なんとか子どもたちの頑張りに応えることはできないだろうか。