本当に普通学級で大丈夫?

 中には、うちの子は本当に普通学級でやって行くことはできるのか、心配している保護者の方もいる。しかし、私が勤めていた特別支援学級では2学期ぐらいから、来年度の入級を考えて普通学級に籍を置いたまま、支援学級にくる子供もいる。一部の教科を特別支援学級で受けることになる。給食もその子に応じて。普通学級で食べたり、支援学級で食べたりする。入学や進級に合わせて慌てて学級を選ぶ必要もない。その子にどちらがよかったか考えを聞いてもいいだろう。何度でも支援学級での様子や普通学級での様子を見て考えてほしい。

他にも心配なことがある。

1 来年誰と同じ学級になるのか分からない。

 保護者が学校を選択することが認められるようになてから、かなり障害の重い子供も特別支援学級に入るようになってきた。障害の重い子供が入ってくるかどうかは、他の保護者には伝えない。なので4月になったら、学級のメンバーが大きく変わっていたということもある。

2 特別支援学級の担任が変わる。

 特別支援学級の見学を行い、この先生ならきっと子供を伸ばしてくれるだろうと思っても、公立の学校では異動がある。女の優しい先生が担任だと思っていたら、ごつい男の先生だったということも可能性がないわけではない。

3 共通な学習体験ができない。

 国語や算数は比較的同じ内容を行う。普通学級での交流もある場合がある。しかし、他の教科では自立活動などに当てられていて、普通学級で学習したことを知らないことがある。例えば理科の授業などは全て同じように履修することは難しい。そして、普通学級に戻ったときに、当然学習してきたものとして授業が進んでいく。高校受験のときに理科や社会でとても不利になってしまうことが予想できる。