分かっていることは書かない

 そろそろ通知表の所見欄のことが気になってくる時期ではないだろうか。書かない方がいいことがある。それは保護者が知っていること。明らかに学校ではなく、塾や○○スクールで身につけたこと。

 例えば、2年だったら「頑張って九九がきちんと言えるようになりました。」スイミングスクールに行っている子に「練習して進んで水泳の練習に参加しました。」「○○m泳ぐことができました」などは学校で頑張ってできるようになったことではない。また難しい算数の問題が解けるのも、学習塾や家庭教師から先に教えてもらっているのかもしれない。

 このようなことを書いたところで、学習や生活の様子を伝えたことになるだろうか。それよりも保護者が知らない学校での頑張りを伝えることができれば、子どもを見る目が変わり、担任に対する信頼にもつながるだろう。

 この頃は、初見欄にはプラスの評価しか書くことができなくなった。それでは、どうしても書くようなよいところを見つけることができない場合にはどうしたらよいだろうか。昨年まで特別支援学級の担任をしていた。評価も1、2、3ではなく全て言葉での評価だった。普通学級なら1、2、3とかABCで良かったが、一つ一つ言葉で書いていかなければならなかった。その経験からどのように所見を書いて行ったらよいか、次回お伝えしたい。

 閑話休題

 部屋を片付けていたら、自分の中学校時代の通知表が出てきた。所見はブルーブラックのインクで書かれていた。今の所見と比べると文章の量は4分の1程の短さだった。