所見の作り方1

 

 通知表を作る時に一番悩むのは所見を書くことではないだろうか。この頃では成績はテストの点数を入力しておくだけで、自動的に通知表に記入されるようになった。そのために機械的な作業はかなり軽減された。

 しかし、所見は簡単には書くことができない。特にこの頃は子供の長所を見つけて書かなければならない。「指導したり、他のこと比べて問題点ならいくらでも書くことができるのに、いいところなんて一つもない。」このような子供の所見を考えるのはとても時間がかかる。30人の学級なら15人ほどは、すぐに文章が浮かんでくる。さらに10人ほどはテストや提出物など見直すことで、なんとか書くことができる。それでも残りの5人ほどは全く何を書いたらよいか分からない。

 そういうときの対処法として

1 密着取材

 掃除の時や給食の準備、休憩時間に一緒に遊ぶなどしてその子のよいところを見つける。友達と一緒に遊んでいる姿からも所見は書くことができる。意外と頑張っているところを見つけることができる。

2 仕事を依頼する。

 2番目は教師の方から体育の準備をお願いしたり、汚れているところを見つけて掃除してもらったりする。体調を崩した子を保健室に連れて行ってもらうのもいいかもしれない。真面目に取り組むしがたや優しいところが見つかるかもしれない。3 視点・基準を変える 

 子供たちの中では、いくら見つけようと思っても他の子と比べて優れている所を見つけることができない子供もいる。全体的にレベルが低ければ他の子供と同じレベルでできていることを書いてもいいだろう。

 

閑話休題 

「通知表文例集」という本を書店で見ることがある。若い頃はその文例集を見て書いたこともある。しかし、他人が作った文章はどうもしっくりしない。自分の書きたいことと微妙に違っている。パソコンで所見を書くようになり、作った所見は自分の所見として保存しておくようにした。(絶対に外部に漏れないように、暗号化やUSBなどに保存すること。番号があれば何とかなる)そのファイルの中から似たような子供の所見を参考にすることもあった。