テストはなんのため

 普通学校以外でテストというと、製品テスト、走行テストなど「その製品などがきちんと動くかどうか」「予測通りの結果が出るだろうか」と言う使い方をする。つまり製品やサービスを出す方が自分のためにテストをするのである。

 

 しかし、学校で行うテストは反対にサービスを受ける方(子供)がきちんとできているか評価する。だから、勉強が足りないとかこの学校の保護者は教育熱心ではないなど子供側に責任があるように言う。炊飯器を使ってご飯を炊くことができるのか消費者をテストし、炊くことができなければ消費者に問題があるとでも言うのだろうか。消費者に問題があると思っていればその製品は消費者からそっぽを向かれるだろう。

 

 学校でも本来は、自分が行った授業や教育活動が子供たちにとって有効なものであったか確かめるものであった。子供たちの成績が悪ければ、一体自分のどこが悪かったのか考えたし特定の子供の成績が悪ければ次のテストまでにどのような働きかけをして行こうか考えた。そのため、国語のテスト前には漢字の宿題を増やしたりプリントを用意して取り組ませたりした。本来なら全員が100点を取れて当たり前だと思わなければならない。当然無理なことはわかっているが、一人ひとりの子供が満点を取れることを目指していくべきだともう。

 

 懇談会で担任の先生からの評価が低ければ、「これからがんばらせたいと思いますので、先生どうしたらできるようになりますか?」とぜひ質問してください。そのときどんな答えが帰ってくるのか楽しみにしてみてはどうでしょうか。

 

閑話休題

 昔「お客様は神様です」と言っていた大物歌手がいた。目の前の子供を教えて生活の糧を得ている身としては、目の前の子供のできていないところを言うのは、まさに「天に唾するもの」とならないだろうか。