「実録!公立中学の不透明な「内申」と高校受験」を読んで

実録!公立中学の不透明な「内申」と高校受験 今日のヤフーニュースから

 

 「実録!公立中学の不透明な「内申」と高校受験」という記事がヤフーニュースに載っていた。昔「内申」を作ったこともあるし、担任として子供の成績をつけたこともあるので、成績を作る内側をお知らせしたい。

 保護者は数字の評価に目が行きがちだが、本筋は「観点別評価」が大切になってくる。数字の評価は、「観点別評価」から出ている。

 

成績はテストで決まらない

通知表の評価は観点別の総合で判断される。「関心・意欲・態度」「技能」「思考・判断・表現」そして最後に「知識・理解」。これをA ,B,Cの3段階で評価する。そしてAは3点Bは2点Cは1点というようにして、評価の合計を出す。そのためにいくらテストで100点をとっても、提出物がいい加減だったり、授業中に発言が少なかったりした場合には3(小学校の場合)は付かない。

Bが2つあれば、いくらテストの成績が毎回100点でも小学校の場合3はつかない。さらに校長・教頭から通知表のチェックがある。

 

忙しい

職員室での会話「昨日家で提出物のチェックをしようと思ったけど、結局できなかった」という話はよく聞く。さらに、個人情報保護の観点から、家に提出物を持ち帰ることはやりにくくなった。そのために提出物のチェックも時間がかけられない。しっかり見て評価するということができない。さらに、授業態度などは教員の主観的な部分がかなり大きくなる。中には、授業中に発言するたびに名簿にチェックしていく教員もいる。しかしこれでは成績をつけるために授業になってしまう。

 

中学校の場合はAAAAで5。BAAAでは4になってしまう。毎日評価のために努力することになる。

 

中学校での評価は、高校受験に直結する。そのため教科の担任も十分考えて付けていると思う。担任から「この評価はどうして」と聞かれることも多かった。また「内申点が足りないので、何とかしてほしい」ということもないわけではなかった。

 

子供の将来がかかっているだけに、内申に対して不信感があることは変わっていない。さらに、教員の主観に頼る部分が増えている。しかし、1番の問題は保護者と教員の間で信頼関係が築けていないということだと思う。