入学前に身につけてほしいこと-下敷きを使うこと-

下敷きを使うこと

 この頃下敷きを使ってノートを書いている子どもが少なくなっている。一番の原因が、教員のほうがあまり厳しく言わなくなったことだと思う。特に若い先生を見ていると、子どもが下敷きを使っていなくても何も指導しない。手の挙げ方は指導するのに下敷きを使うことは指導しない。教員が下敷きを使って書いていないのだから指導もできないのだろう。

しかし、次の3つの視点から下敷きを使わせてほしい。

 

1ノートを大切にする

 下敷きを使わないと、裏の面がでこぼこになってしまう。小学生の場合力を入れて書くので、書いた跡が次の紙まで移ってしまうこともある。そのでこぼこしたところに字を書くわけである。平らな面に書くことと比べると書きにくい。そうなると使い方もだんだん雑になってくる。

 

2字を丁寧に書こうという気持ちを高める。

 字を書くときに下敷きをノートに入れる。姿勢を正す。それから鉛筆をもって字を書き始めるための準備運動である。気持ちが書くことに向かっていく。逆に下敷きも使わないでノートに字を書くのは準備運動もしないでプールに飛び込むのと同じである。

 

3間違えることが少なくなる。

 字を丁寧に書くということは、止め、はね、払いにも注意して書くということである。メモ書きだから、人が見るわけではないのでなど使わない理由はいくらでもある。なぜ止め、はね、はらいに注意しなければいけないのか。字は本来記録として残して、他の人に読んでもらうものだ。特にテストや作文などは自分以外の人が読んで評価するということを覚えていてほしい。そのことが意識できるかも問題。

   自分が担任したときには、かなり厳しく下敷きを使うように言う。漢字ドリルでも、「下敷きを使っていないからやり直し」というのはいつものこと。しかし下敷きを使うことになれると、下敷きがないと気持ちが悪い。